甘い君のトリコ【短】

「大丈夫?

ケガとかしてない?」

一ドキッ。

笑顔で凛がそう俺にたずねてきたんだ。
俺は、この時凛に恋した。

「大丈夫!

凛ちゃん助けてくれてありがとう!」

俺は、涙を我慢しながら笑顔で言った。

「これからは私が助けてあげるから」

一ギュッ。

凛が手を握ってくれた。

その小さな凛の手は震えていた。
ごめんな。怖かったのに俺を助けてくれて。
俺は、この時そう思った。

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