君と見た色
夏の始まり、彼女との出会い
授業中、窓から見る空は澄み渡るような青空だった。夏の始まりを知らせるような空だった。

ふと、机に目を落として見る。そこには、宮田 康太と書かれたノート、そして教科書と筆箱が置いてあった。ごく一般的な授業のセットだった。

あと五分ほどで最後の授業が終わる。あとはホームルームをして帰るだけ。

こんな日々が高校に入学してから毎日続いている。

でも今日はどうやらいつもと違うようだった。

「宮田、ホームルーム後に職員室まで来い」

授業の終わりのチャイムとともにそう告げられた。

この日から僕の毎日が変わってしまった。
< 3 / 9 >

この作品をシェア

pagetop