いつまでも君と
和カフェは盛況だった。

意外にもカップルに人気で、和の落ち着いたカフェという予想とは裏腹に静かで穏やかな和の雰囲気にピンク色のオーラがかかったようだった。


「こ、こんな筈では…でもまあ人気だし…」
委員の子は複雑と言った表情をしていた。


カップルは他校のカップル、下級生と上級生のカップル、中学生のカップルと様々だ。
よく見たら他校の彼氏を連れてきた同級生もいる。

「いいなぁ…ね、るっちゃん」

環奈は人差し指を口に当てて私に物欲しげに呟いた。

「うん、そうだねぇ」
私は作り笑顔で答えた。

彼氏かぁ…彼氏…
余命がもう短いとわかってしまった私には恋愛なんてしている暇ないように思えた。

でも、学校で仲良くしているカップルや街行くカップルをふと見ると考えてしまうんだ。

私にも想い想われる人がいれば、心の支えになるんじゃないか。
その一方で、死ぬことがますます怖くなるのではないかという気持ちもあった。
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