いつまでも君と
そんなある日のことだった。
あまり好きじゃない体育の授業。

元から運動が苦手で、走るとすぐ息切れがする。
それは、運動神経が悪くて体力がないから。
だけど今日はなんだか違ったんだ。


息がしづらい。動悸がする。
それに心臓が激しく波打つ感覚。


気持ち悪い、吐きそう…

「るっちゃん?大丈夫?」
環奈の声が遠く感じる。

返事する余裕さえなく、私はその場に倒れこんだ。


その後、目が覚めたら頭上には青空ではなく真っ白い天井が広がっていた。

眉間にしわを寄せながら起き上がろうとする。

あれ…体に力が、入らない。

「るっちゃん!るっちゃん!」
母親が私を抱きかかえた。

「かあさん…私…?」
「倒れたのよ、校庭で…それで、救急車に」
「ああ…」

そうか、ここは病院か。
< 3 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop