ひみつ日記
ここまで読んでくださった人は、私がなぜ先生のことを
好きになったのかさっぱり分からないだろう


そう、私が好きになったのは他でもない、あの「皿田輝先生」である


これといったはっきりした理由はないのだが

私がすごく幸せだったことや、心にささったことなどを
説明していこうと思う



~2月~


塾にて


からんころん


「こんにちは…」


「こんにちはー!!」


「おー!」


体験以来はじめての塾にまた緊張して

消え入るような挨拶をした私にも

元気よく笑顔で声をかけてくださる先生方に

ちょっと感動している私


「こんにちは!席はこっちだよ」


皿田先生!


早くも父親のように慕っている私


わくわくしながら席についた



しばらくしたのち



授業がはじまった


「はい、じゃあこの問題解いてみてね」


いきなり渡された問題


げえー解けない…


中2の復習なんて覚えてないです



うなりながらひとりもんもんと問題と戦っていると


皿田先生が見かねたように声をかけてくれた


「んーどうした?解けない?」


問題をみようと顔を近づけてくるから


近い近い近い近い!ひーほっぺがくっつく!


なんか急にどきどきしちゃった




(こうしてみるとやっぱり最初は性格というか

ラブ?ハプニングからはじまったみたい笑)



そして問題が解けなくてガックリしている私に先生は


「できるできる!落ち着いてやれば大丈夫だよ」


と優しく解き方を教えてくださり


早くも涙目の私


でも、もともと頭の回転が遅かったのかのろのろと

解いていくうちに、


「ペースアップ頑張れ」


とささやかれ、がっくし…


でも時々難しい問題が解けると


「すごいじゃん」


とにやりって笑いながらほめてくれ


私の気分のグラフは1番下から1番上までを何回も往復

していた


やっと長い授業が終わり、私は幸福だった


なんでかはよく分からないけど、皿田先生と接したこと

がすごく幸せだった







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