Sunny〜君に出会えたから〜
memory 1

傷跡の記憶

「ごめんなさい!お母さん、ごめんなさい!」
「ーーっもう!うるさいっ!!」
殴られ蹴られ、私の体に新しい傷が増えていく。
……もうどこにも傷のつく場所のないぐらい、私の体は傷だらけだと言うのに。
でも、私がこんなふうにされるのは私が悪い子だから。

保育園で、先生に
「真由ちゃん!この傷どうしたの!?」
と聞かれても、
「真由が悪い子だから。」
そう答えなさいとお母さんに言われたから。
「お願い真由ちゃん!ホントのこと先生に教えて!」
私の体の傷を撫でて、泣きながら先生にそう言われる日々。
……先生?

……真由はホントのこと言ってるよ?


これは全部自分のせい。
殴られても、蹴られても、私には謝ることしかできないよ。
だってそうでしょ?お母さん。
「静かにしてよ!」
私がうるさいから。
「ーーっもう!邪魔!」
私が邪魔だから。
「もう!なんであんたなんか産まれてきたのよ!産まなければ良かった!」
私が

……産まれてきたから。



だからあの日のことも、全部自分のせいだよね。
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