イケメンな俺様



そんな桃代に
下に向けていた顔を

一瞬にして上にあげ
驚いた顔付きで桃代にむけた隼人に

桃代は続けた。




「どーせ前やったキスみたいに、いたずらなんでしょ?」





怒るような瞳で
隼人をみる桃代に

胸を痛めながら黙って耳を傾ける。




「いーかげんにしてよ!
人をこんなにもからかって楽しいの?」




大声を張り上げながら言う桃代に



頭が真っ白な隼人は
何も言葉が返せなかった。






「最悪だよ…」





力が抜けたかのように
小さく呟いた桃代は


最後に




「だいっきらい!!」



と怒りをぶつけるかのように隼人にそう言い残すと



教室から逃げるように
去って行った。







ズキ

ズキ

ズキ





胸がボロボロに痛んでしまった
隼人をその場に残して…。
< 204 / 219 >

この作品をシェア

pagetop