イケメンな俺様
そんな桃代に
下に向けていた顔を
一瞬にして上にあげ
驚いた顔付きで桃代にむけた隼人に
桃代は続けた。
「どーせ前やったキスみたいに、いたずらなんでしょ?」
怒るような瞳で
隼人をみる桃代に
胸を痛めながら黙って耳を傾ける。
「いーかげんにしてよ!
人をこんなにもからかって楽しいの?」
大声を張り上げながら言う桃代に
頭が真っ白な隼人は
何も言葉が返せなかった。
「最悪だよ…」
力が抜けたかのように
小さく呟いた桃代は
最後に
「だいっきらい!!」
と怒りをぶつけるかのように隼人にそう言い残すと
教室から逃げるように
去って行った。
ズキ
ズキ
ズキ
胸がボロボロに痛んでしまった
隼人をその場に残して…。