イケメンな俺様
「ちょっ…何で隼人様が花梨呼んでんの?」
夏樹は少し不機嫌気味に桃代に冷たい視線を向けた。
それを見た桃代は体をぶらつかせながら花梨に目を向けた。
「花梨ぁ〜あのナルシくん、こっちに向かって来てるんですけどぉ〜」
涙ながらにも桃代は花梨は言ったが、それは今の花梨にはまったく耳には届いていなかった。
花梨は、こっちに向かってくる隼人にしか目を向けていなかった。
「ちょっと〜花梨〜」
桃代は花梨の体をゆすったが、
あいにく、花梨は無反応。
「ひっ!!」
すると、桃代は小さく悲鳴を上げた。
そう、
隼人が、花梨と桃代の前にこっちにいつものイケメンスマイルを向けて、立っていたからー…。