イケメンな俺様
「ナ…ナル…隼人くん」
一瞬ナルシくんと呼びそうになってしまったが、なんとか持ちこたえた桃代は、一端心を落ち着かせた。
「………」
だが、隼人は何にも反応を見せずに、いきなり桃代を引っ張りながら歩き出した。
いきなりの隼人の行動に、桃代は一端停止状態になっていたが、
頭が回転した時には、
大声を出していた。
「きゃー!!!は…離せ〜!」
頭が混乱していて、何がなんだかわからずにいた。
隼人から手を離そうと、手に力を入れていたが、
隼人は男。
女の桃代に敵うはずがなかった。