高嶺の花
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7年前


私がまだ9歳の時だった

この時はまだお父さんが生きてて、ごく普通の幸せな家族だった


「おはよう、お父さん。」

「おはよう、美華」

「来週、授業参観があるんだ。来れるかな?」

「ごめん、来週は無理なんだ。大事な仕事が入ってて。」

「そっか、じゃあ、また今度ね!」

「美華はいい子だな。先生からも、成績もいいって聞いてるぞ。偉いな。」

「えへへー。ありがとう。これからも頑張るね!」


幸せ『だった』んだ。
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