kioku
時に思いっきり抵抗しても怒っても利都はめげずにしつこく必ずキスをしてくる。
たとえ外であっても、だ。
だから柚は嫌がりはしても激しい抵抗をすることは諦めた。
「利都。柚は今料理しているんだ、怪我したらどうする」
背筋が凍ってしまうのではないかと思うほど黒く冷たい声で京は言った。
「はは!心配無用だよ、柚を怪我から守りながらキスしているから!当たり前でしょ~?」
臆することなくいい笑顔で返す利都。
バリバリと激しい睨みあい。
なぜか黒いオーラのようなものが2人には出ていた。
(おかしい。怒るとこも会話の内容もおかしいよ!!)
心の中でそう思うが2人の雰囲気が怖くて声に出すことはない。