りせい君の理性が危うい瞬間
数分後、着いた利生君の家は、いつ見ても呆気にとられるくらいすごい豪邸だ。
庭が広すぎて、家本体にたどり着くまでに何分かかったんだろう...。
三日前からお世話になっている利生君のお家。
同じ学校の生徒...だけど他人の彼と一緒に住むなんて、なんだかやらしいし、悪いことしてるみたいだ。
車移動でも数分後はかかる豪邸の中にやっと入れて。
私のためだけに用意された部屋のベッドに勢いよく横たわると。
「欲しいものがあったら、なんでも言ってね。羽子」
ノックもしないで乙女がいる部屋の中に入ってくる最低な利生君がそう言った。
「喉が乾いた...なあ」
「水がほしいの?」
「んー...」
突然やってきた睡魔に、意識はもうろう。
ドアが閉まる音が聞こえたと思ったら、数秒後には開く音が聞こえてきてーー...。
「んっ...!?」
舌がヒヤリと。 なにか冷たいモノが体の中に入ってきて、枯れそうな私を潤していく。