Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
「昨日も聞いたけど、それで君が満足するならば聞いてやる」

村雨さんはわたしの質問に答えた。

「斎藤ゆめのです、年齢は26歳です。

先月まで旅行会社で働いていたんですけど、経営破たんで倒産をしてしまったので…今は、無職です」

「続けて」

「ハローワークに通って仕事を探していたんですけど…昨日、住んでいたところが燃えちゃって…お金はおろか、着替える服もない状況です」

そこまで終えると、わたしは唇を閉じた。

すぐに唇を開くと、
「あの…わたしと結婚したって、どう言うことなんですか?」

村雨さんに聞いた。

「行きつけのバーに君がいたからだ」

村雨さんはわたしの質問に答えた。

「君のその不遇な状況を聞いてかわいそうだと思ったから…と言うとあれかも知れないけど、実際は自分のためでもあるんだ」

続けて言った村雨さんに、わたしは首を傾げた。
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