Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
「結果的にはこうして両思いになったんだ。

あの時はお互いの利害関係が一致していたから契約結婚を決意したようなものだけど、今は結ばれた。

もし敬子さんのところで君が俺に声をかけなければ…いや、俺が敬子さんのところに行かなければ会えることなんてなかったかもな」

しんみりとした様子で言った村雨さんに、わたしの心臓がドキッ…と鳴った。

「ゆめの、俺は君に出会えてよかったと思ってる」

「…私も、忠政さんに出会えてよかったと思ってます」

そんなことを言いあっていたら、何だか照れくさくなってしまった。

「…食べようか」

この状況を変えるように声をかけてきた村雨さんに、
「…はい、食べましょう」

わたしは返事をすると、再び食事を始めた。
< 116 / 125 >

この作品をシェア

pagetop