Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
「10分程度で行うことができる簡単挙式だよ。

服装は普段着でもスーツでもいいそうだし、必要なものは全て役所の方でそろえてくれるそうだよ。

ただし、夫婦で用意をしなきゃいけないものと言えば自分たちの指輪くらいかな」

「なるほど」

俺はコクリと首を縦に振ってうなずいた。

10分程度だったら簡単に終わることができそうだし、何より招待客を呼ぶ必要性もないから大丈夫だろう。

何より、必要なものは役所でそろえてくれると言うのもいい。

「もし希望しているんだったら話をつけてあげようか?」

男性客はそう言って微笑むと、名刺を取り出した。

名刺を受け取って確認をすると、区役所の職員だった。

「えっ、いいんですか?」

俺がそう聞き返したら、
「若い2人の素敵な門出を祝いたいからね」

男性客はそう言って答えのだった。

 * * *
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