苺タルトのような甘い恋をしよう。
第2章 昔の記憶
5歳の時。
愛奈ちゃんと
いつものように
遊んでいた時、
小さなことで
ケンカして
泣いてしまった。
泣いていた僕に
君は謝りながら
ミルクキャンディーをくれた。
僕はキャンディーを
食べたら
涙が止まった。
〝泣き止んだね〝
って
君は笑顔で言ってくれて。
その笑顔に
僕はときめいてしまった。
それが僕、
松山孝臣の初恋。
初恋は実らないって
言われている。
そうかもしれない。
君は小学校に入る時には
引っ越してしまったから。
僕の初恋は
終わったと思っていた。
だけど、
10年ぶりに
まさか、
同じ高校で
また君に会えるなんて。
友達になって
また同じ時間を過ごせる。
今は
それだけで十分。
それだけで
僕は嬉しいから。