それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「は!?また兄ちゃんの妄想だろ?」



昌也があきれた様子でため息をつく。



「いや、またって妄想いつもしてるみたいな勘違いされるからやめろよ」


「事実なのに」



あまりにも信じない昌也にそう言うと、マジ?といいながら、あたしの顔をまじまじと見る。



「俺らを騙してんの?今日エイプリルフールじゃないよ?」


「なんでそんなことわざわざしなきゃならないのよー」



うわ、と言った昌也の顔がみるみる笑顔になる。



「やったじゃん!兄ちゃん!」


「おうおう、ありがとう」



嬉しそうに春樹に抱きつく昌也。



「……本当に?」



今度は香莉菜がしかめっ面になる。



「香莉菜?」


「ちょっときて!!」



香莉菜に腕を掴まれて、部屋の外に連れていかれる。



「どういう風の吹き回し?」



少し怒っているような香莉菜。



「香莉菜?」


「さっきまでは付き合わないの一点張りだったのに」

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