それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「あたしが雄大のことを忘れるわけない」


「そう、だよな。亜実は雄大が好きだもんな」



どこか納得したような、でも傷ついた顔は消えない。



「ねぇ、雄大のこと知ってるの?」


「あぁ、知ってるよ」


「雄大に会いたい!連れてきてよ!」



聞きたいことがたくさんある。
インターシップのことも聞きたい。



「わかった」


「ほんと!?」


「それで亜実が元気になるなら連れてくるよ」



彼の言葉に胸が踊った。



「亜実、あなたは春樹くんと付き合ってるのよ?そんなこと彼にお願いするのは……」



ずっと黙っていたお母さんが困った顔になる。



「いいんですよ、俺がやりたいんです」


「春樹くん……」



お母さんの眉が下がる。



「お願いします」



あたしはただそれだけ言った。
だって、申し訳なくなる意味がまずわからない。

あたしはこの人と付き合ってなんかいないんだから。

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