それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「亜実、大丈夫か?」



ベッドのすぐ近くにある丸椅子に雄大が腰をかける。



「うん!雄大が来てくれたから元気が出そう」


「亜実……」



困ったような顔になる雄大。



「ごめんね、諦め悪くて。でも、雄大が好きだから」


「おいおい、亜実が好きなのは俺がじゃないだろ」



ポンっとあたしの頭を撫でる。



「雄大までそんなこと……」



春樹もお母さんも、あたしが付き合ってるのは雄大じゃないって言う。
確かに付き合ってるのは雄大じゃないし、今彼氏もいないはずだけど。



「亜実が好きなのは春樹だろ?」


「違う!」



雄大の制服の裾を掴む。



「亜実……」



だって、あたしが好きなのはいつだって雄大だもん。
春樹のことが好きなら、春樹のことをわすれるなんてありえない。

雄大への気持ちが物語ってる。



「春樹と付き合ってるって俺に言ってたろ」


「……知らない」



雄大にそんなことをあたしが言うわけがない。
こんなに好きなのに。

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