それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
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「準備できたかー?」


「うん!」


「じゃ、行くか」



春樹があたしに手を差し伸べる。



「ごめんね、仕事休ませちゃって」


「俺が休みたいから休んだんだよ」


「ありがと」



今日はついに来た退院の日。

あれから1ヶ月。
お父さんはまた出張に行ったから、病院にくることはなかった。
お母さんには何も言ってないみたいで、特に何もなかった。



「春樹……お母さんとは……?」


「話すわけねぇだろ」


「そっか」



春樹はお母さんとは家の中でまったく話をしていないらしい。

〝認めてくれるまで話さない〟
そう言っていた。



「俺、一人暮らししようかと思ってる」


「え?」


「実家にいても母さんがいるし、話したくないし。なんか俺の態度のせいで家族の雰囲気わるいしさ」



はぁっとため息をつく。



「無理してない?」



別れたくなんてない。
でも、春樹に無理をさせるのは違う。



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