それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「じゃあね!またあとで」



午後になり、みんな自分の夢のための授業へとそれぞれ足を踏み入れる。



「うん、あとでねー!」


香莉菜に手を振り、美容の授業がある教室のドアに手をかける。




「亜実たん!」


「ゆうたん!」



一年の頃から美容の授業で一緒の笹浪遊莉(ささなみゆうり)が声をかけてきてくれた。

ゆうたんとは、1年の頃ずっと同じ班で作業をしていたから、気心の知れた仲だ。



「なんか久々だね」



二人でたわいも無い話をしながら教室に入る。

ゆうたんとはクラスが離れてて、美容の授業以外では滅多に会わない。


うちの学校は渡り廊下を挟んで、校舎が2つにまたがっている。
1~5までがA校舎。
6~10までがB校舎。

あたしは4組でゆうたんは9組。

校舎が違うとそう簡単には会わないものなんだなー。



「あっ!亜実たん」



ゆうたんが突然、あたしの腕を掴む。



「ん?」


「あれ、亜実たんの……」



困ったような顔になるゆうたん。


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