それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「冗談なんかじゃねーよ」


「……雄大」


「まぁ、でもすげぇハマったのは亜実のおかげ」



あたしに笑顔を向ける。



「も、もう!ほら練習するよ!」



雄大から目を逸らして、マネキンに向かう。



「なんだよ、亜実から話しかけてきたくせに」



なんて言いながらも、笑ってマネキンに雄大も向かう。

こうやって、雄大と一緒にマネキンに向かう日がくるなんて思わなかった。
好きな人と同じ夢を追えるなんて、幸せだ。



「暗くなってきたな」



雄大の言葉に外を見ると、気づかないうちに暗くなってきているようだった。

ふたり、言葉を交わすこともなく、黙々と作業していて、時間がいつの間にか経っていたみたいだ。



「時間が足りない!あっという間に時間が経っちゃう」


「はは、放課後しかできないからな。気づけば19時」


雄大が時計を指す。



「ほんとだ、すっかり熱中しちゃったね」



こうして、マネキンに向かっている時間はとても楽しくて。
毎日やっていても飽きない。

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