それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「この指輪は俺にとって宝物なんだ」


「あたしもだよ」



首からぶら下げている指輪をシャツの中から出す。



「ネックレス……?」



不思議そうに首をかしげる。



「ここに」



ネックレスのトップを指差す。



「あ!」



驚いたように目を見開く。



「ずっと付けてた」


「俺ら同じことしてんじゃん」



雄大がうれしそうに笑う。
それにつられてあたしも笑顔になる。

誰かほかの人のことを見ようとしても、最後に行き着くのは必ず雄大だった。



「亜実に拾われてて嬉しい。もう、絶対に無理だと思ってた」



嬉しそうに指輪にハートをつけたり、離したりしている。



「あれ……?」



ハートをつけていた手をとめて、あたしの後ろ側に目をやる。



「え……?」



あたしも雄大に続いて自分のうしろをふりむく。



「え?春樹?」



振り向くと、信号を渡った先に春樹ともう1人女の子がいた。

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