それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「行くから、ちゃんと」



あたしがいるからか、こっちに向かってきた雄大に慌てて走っていく。


色んな人に気を遣わせて申し訳なくなってしまう。
同じ学校とか、会う可能性がある人と別れると周りに気を遣わせてしまうんだ。



「別に一緒でもいいぞ」



当の本人はあたしと別れたことなんて、もうないように。
あたしとのことなんて、とうの昔に忘れ去ったように。
笑顔であたしとゆうたんの方に歩いてくる。



「……んで」


「え?」


「なんで美容の授業とかとってんのよ!」



気がついたら叫んでいた。

こんなこというつもりじゃなかった。
でも、1度溢れた感情は止めることなんてできなくて。


会えたことに対して
──嬉しさ。
──ムカつき。
──戸惑い。

いろんな感情が入り交じって
涙でぐちゃぐちゃな顔になっていた。



「お前、泣いて……」



いつの間にかあたしの顔を覗き込んできた雄大が目を丸くしている。

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