それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
毎年クリスタルのイベントはあるけど、全員が揃ってくるのははじめて。

春樹と勇次さんは毎年きていたけど、ほかのふたりは初めてだ。



「リュウとははじめてだよな」



信ちゃんが隣にいるボーカルのRYUの肩を叩く。



「ん?」



リュウさんが首を傾げる。

こっちでバンドやっていたときのボーカルは刹那さんだったから。
いまボーカルをやってるRYUとは初対面だ。



「兄がお世話になってます」


「え?兄?」


「春樹の妹の亜実です」



こうして春樹の妹として振る舞うのにも慣れた。



「あ!君が亜実ちゃんか!」



ぱぁっと笑顔になるRYU

春樹から、人見知りでクールな奴とは聞いていたけど、本当にそのようだ。



「これかもよろしくお願いします」


「こちらこそ」



RYUの手を離して、隣へと移動する。



「……はぁ」



RYUの隣にいるこの人は怪訝な顔。



「なにー?その顔ー」


「握手しに来なくていいって言ったろ」


「2周年記念だよ!?そりゃくるでしょー!」



春樹の手を取ってブンブンっと振る。



「痛いっての」


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