それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「ただいまー」



春樹が久しぶりに我が家の玄関に立つ。



「おかえりなさい」



我が家の家族全員で迎える春樹のこと。

お母さんとお父さん。
そしてお姉ちゃん。

いろいろあった、あたしたちだけど、春樹のことも家族の一員として認めている。

春樹は帰ってくるたび、うちにも自分の家にも顔をだしていく。



「あ、あたし明日夕飯いらないー」



家族で囲む食卓。
明日は百合さんのお店に行く約束をしている。



「珍しいわねー」


普段、仕事でいっぱいであまり外でご飯をたべたりもしないあたし。

久しぶりに外で飲んだのが先週の百合さんのお店だ。



「うん。仕事仲間とご飯」



なんとなく、キャバクラに行くとは言えないので、そう話す。



「そういえばさっき、香莉菜に会ったぞ」


「え!?本当!?」



春樹の言葉に持っていた皿を置く。



「あぁ、なんか派手な格好してたから飲み会とかかな?」


「へー。最近ぜんぜん会ってないなぁ」


< 233 / 349 >

この作品をシェア

pagetop