それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
わからない。
どうして雄大がそんなことを言うのか。
昨日言っていた付き合おうとしてる子は間違いなくゆずのことだ。

友達の好きな人であって、これから友達の彼氏になるかもしれない人。

そんな人、好きでいちゃいけないってわかってる。

それなのに、こっそりと耳打ちされた耳が熱い。



「いや、マジで港は危険だから」


「たしかに何度か妊娠なったわ」


「だろー?」


「いや、ゆずになんもしてねぇし。俺」



3人が楽しそうにしてる姿をただ見てるだけのあたし。
あたしの知らないあいだのことなんて、聞きたくない。
話に入りたくもない。

あたしはなぜいまここにいるんだろう。
ずっとずっと好きな人とその人とこれから付き合うだろう人。
そんなふたりをみていられるほど、あたしは強くない。



「ねぇ、亜実。今日のランチこの2人もいてもいいかな?」


「……っ、ごめん。あたし用事思い出したから、ゆずはこのままご飯たべていきなよ」


「えー?亜実とランチしたかったのに」


「また、今度ね!」



そう話して、みんなに手を振ってあたしはその場をあとにした。

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