それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「あれ?亜実?」


「香莉菜!」


学校から家までの帰り道を歩いてると、後ろから声をかけられて、振り向くと香莉菜がいた。



「久しぶりだねー!黒川歩と結婚するんでしょ?」


「……っ」


キャバクラであって以来の香莉菜。

歩の名前が出ると胸がチクリと痛む。



「亜実?」



黙り込んだあたしを香莉菜が心配そうに見る。



「結婚はしないの。サヨナラしてきたの」


「え!?」



香莉菜が目を丸くする。



「たぶん、あたし雄大以外好きになれないの。やっぱダメだったよ」


「……亜実」



香莉菜の眉が下がる。



「香莉菜!……あれ、亜実もいる」



走って笑われたのは、昌也。
どうやら、2人で待ち合わせをしていたようだ。



「あ、昌也と約束してたんだね?」


「ふふ、あれからよく会うようになったよ」



あのキャバクラでの出会いには、いい面もあったみたい。
今の香莉菜、幸せそう。



「亜実ー、黒川歩と結婚すんのー「バカ、その話はもう終わったから!」


香莉菜が昌也の話を遮る。

こうして見ると、高校生の頃と2人は何ら変わらない。

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