それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「俺もいい加減、亜実離れしなきゃな」


「……え?」



春樹の言葉にさみしさが募る。

自分勝手なのは百も承知だけど。
春樹がいなくなるとは嫌だった。



「亜実?」


「春樹がいなくなるなんて嫌だ!」


「バカだろ」



駄々をこねるあたしをそっと抱きしめる。



「俺がいついなくなるって言った?」


「だって……」


「彼女より、亜実のこと好きだって自信はあるよ」


「……っ」



春樹の言葉に何も言えなくなる。

だって、あたしと春樹の愛の形は違うから。



「兄ちゃんは変わんねーな」


「ごめんな、こんなところみせて」


「いや、別に全然好きじゃないとか言われる方が兄ちゃんらしくねーから。な?」



昌也が香莉菜に目をむける。



「うん。本当に一途だよね」


「でも、ここは離れといた方がいいんじゃないか」



昌也がそっとあたしたちを離す。



「春樹はスーパースターだからね」


「やめろよ。俺はいつまでも俺だよ」



あたしの頭をポンポンっと撫でる。

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