それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「ごめん、お客さんから電話」



一息つこうと、ベッドに2人で座ったところに、LINE電話の音。


「あ、うん。どうぞ」


「まってて」



あたしに一言告げて、ベランダに出ていく雄大。



「同じ顔してた」



さっき、雄大と一緒にいた人。
チラっと見えた画面のLINEアイコンは、その人の顔写真だった。

とっても綺麗な女の人。
さっき一緒にいた女の人を「お客さん」と言った雄大。

ふたりが抱き合っていて、そのまま6階まで行ったことを知ってるなんて思っていないんだろうな。



「ごめんね」



スマホを両手で挟んで、謝ってくる雄大。



「なんのごめん?」


「え?電話。1人にしてごめんねって」



あたしの質問に首を傾げながら答える。



「あたし、今日は帰るね」



ベッドから立ち上がって、横に置いてあったバッグを手にとる。



「ちょ、待てって。どうしたんだよ」



焦ったように、あたしの腕をつかむ。

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