それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「あ、兄ちゃん来た」



昌也の言葉にハッと我に返って、校門に目を向ける。



「本当だ」



校門の前には車から降りてくる春樹の姿が見えた。



「行こうぜ」



昌也について、あたしと香莉菜も歩く。



「春樹!久しぶり!」


「そういや久しぶりだなぁー」



春樹が笑顔であたしの頭をくしゃっと撫でる。



「乗ろうぜー」



昌也がドアを開けて車に乗り込む。



「失礼しまーす」



あたしと香莉菜は後部座席に、昌也は助手席に乗って昌也の家へと向かった。



「ここ座れよ」



ついて早々、昌也にリビングのソファーに座るよう促される。


「昌也の家、2年生になってからはじめてだね」


「そのせいで俺は亜実に会えなかったんだー」



春樹もあたしの隣に腰をかける。



「なぁ、亜実。今から聞くことに正直に答えろよ?」


「え?うん……」



向かい側のソファーに腰をかけた昌也の言葉に、戸惑いながらもコクリと頷く。

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