それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「で、なにがあった?」
ご飯をみんなが食べ終えたころ、スプーンを置いた健ちゃんが口を開く。
「うん……」
持っていたスプーンを置いて、話し始めた。
春休み中に起きた出来事。
そして、和樹に向こうとしたこと。
そして、昨日のこと。
「そうか。辛かったんだな」
健ちゃんがあたしの頭を壊れそうなぐらい撫でる。
「痛い!痛いよ、健ちゃん」
「はは、悪ぃ悪ぃ」
「でも、健ちゃんといるとやっぱり元気になるよ」
健ちゃんはいつもこうだ。
いつだって元気だ。
だから、別れ話をしたときの傷ついた顔はいまだに頭に残っている。
「でもさ、辛い経験をして大人になってくんだぞ!だからいい経験と思え」
「健ちゃん……」
「俺だって、神崎に振られて今の俺があるんだから」
健ちゃんが優しく微笑む。
「それは……」
どうやったら健ちゃんみたいに笑えるんだろう。
健ちゃんみたいに傷つけられた相手にこんなふうに笑うことができるのだろう。
健ちゃんとこんな風に話ができる日がくるなんて思ってなかった。
ご飯をみんなが食べ終えたころ、スプーンを置いた健ちゃんが口を開く。
「うん……」
持っていたスプーンを置いて、話し始めた。
春休み中に起きた出来事。
そして、和樹に向こうとしたこと。
そして、昨日のこと。
「そうか。辛かったんだな」
健ちゃんがあたしの頭を壊れそうなぐらい撫でる。
「痛い!痛いよ、健ちゃん」
「はは、悪ぃ悪ぃ」
「でも、健ちゃんといるとやっぱり元気になるよ」
健ちゃんはいつもこうだ。
いつだって元気だ。
だから、別れ話をしたときの傷ついた顔はいまだに頭に残っている。
「でもさ、辛い経験をして大人になってくんだぞ!だからいい経験と思え」
「健ちゃん……」
「俺だって、神崎に振られて今の俺があるんだから」
健ちゃんが優しく微笑む。
「それは……」
どうやったら健ちゃんみたいに笑えるんだろう。
健ちゃんみたいに傷つけられた相手にこんなふうに笑うことができるのだろう。
健ちゃんとこんな風に話ができる日がくるなんて思ってなかった。