それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「健ちゃん、ありがとう」



本当はずっと後悔してた。
別れたときにちゃんとお礼ができなかったこと。

ちゃんと好きだって思っていた時期もあったし、ずっと助けられてきたのに。

それなのに、ただ健ちゃんを傷つけて終わってしまったこと。
ずっと気になっていた。



「なんもしてねぇよ。ここに連れてきたのは優だし」


「うん。優くんもありがとう」


「くそー!俺が霞む!」



優くんがまたも膨れっ面になっている。
優くんは本当に面白い人で、いるだけで場の雰囲気が和む。



「神崎、明後日は学校行けるのか……?」



心配そうにあたしの顔をみる。



「行きたく、ない」


「だろうなぁー……でもさ、俺らも仕事でいないんだよ」


「そこは、行けよじゃねーんだ」



優くんが茶々入れる。



「優、お前はうるさい」


「へいへい」



2人の仲の良さが会話から滲み出てて、微笑ましかった。



「別に俺も学校なんて行かないときもあったし。大人なら行くべきだとか言うんだろうけど、俺はそんなできた大人じゃないんでね」



ポケットからタバコを出して火をつける。

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