それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
でも、こんなに依存してる雄大を失ったらあたしはどうなのかわからなくて怖い。

怖くて、雄大から離れられ無い自分がいる。



「ねぇ、雄大……」



ブレザーを羽織る雄大の裾を引っ張る。



「ん?どうした?」



ブレザーのボタンをとめる手を止めて、あたしを優しい眼差しで見る。

この目を見るとすぐに決意が揺らぐ。

雄大のことが大好きだからこそ告げるんだ。
旅立ちをするんだ。



〝もう終わりにしよう〟



そう告げる勇気をもとう。



「雄大、あたし雄大が大好き」


「俺も好きだよ」



ニッコリと雄大が笑うので、その笑顔にまたグラッと決心が揺らぐ。

でもちゃんと言うって。
そう決意したから。
もう迷っちゃいけない。

あたしは深く深呼吸をした。



〝離れよう〟



これからの自分のために、きちんと告げる。
これからの自分と雄大のためにもそうした方がいいに決まってる。



──〝さよなら〟じゃなくてこれは〝旅立ち〟


だからいま君に告げるよ。

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