虹虫
「な、なんだ、よ」



ナツミは俺の握った手を見て笑った。



「やっと手、繋いでくれたね」



「あっ!」



俺はその時気付いた。



ナツミと手を繋いでいると。



そして、友達という線を乗り越えた気がした。



友達のままでもいい、そう思っていたのに、ナツミは手を差し延べてくれた。
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