虹虫
<5>
「ねぇ、ケンジ」
「ん?」
俺は後ろにナツミを乗せ、自転車をこいでいた。
雲が多い日だった。
田舎町を風を切って走る。
最近これが日課になっていた。
「ねぇ、ケンジ」
「ん?」
俺は後ろにナツミを乗せ、自転車をこいでいた。
雲が多い日だった。
田舎町を風を切って走る。
最近これが日課になっていた。