熟恋ージュクコイー
田中さんにお礼を言ってタクシーを降りた。

なんだ、何だったんだ、あのおやすみは!!

あんなのされたら、グイッと気持ち持っていかれそうになる。

アラフィフのおばちゃんなんて、免疫ないんだから…勘弁してほしい。。。


家に入ると、まだカンナは帰っていなかった。

なんとなく、良かった。と思い、さっさとシャワーを浴びた。

立ち止まると色々考えてしまうから、ここは忙しくしていた方がいい。

シャワーを浴びたら、キッチンを片付けて、洗濯を畳んだ。

そのうちにカンナも家に戻った。

「お母さん?どうしたの、こんな夜中に忙しそう…」

『え?いやそんなことないよ。やり忘れてたことがあっただけ。もう寝るよ〜おやすみ!』

勝手にベラベラ喋って、部屋に入った。

ふと見るとスマホにメッセージが。

「今日は有難うございました。さくらさんの可愛らしい一面を見せて頂き、さらに好きになりました。今日はゆっくり休んでくださいね。おやすみなさい。」

本当、心臓への影響が気になるほどに、ドキドキザワザワしてる。

このまま心臓が口から飛び出そうな、そんな気持ち。
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