熟恋ージュクコイー
入り口が気になる。

まだかな、まだかな。と思ってしまう。

子供か…俺は。

少し落ち着こうかと、メニューに目を向けて、どんなものを食べたいかどんな考える。

事前に何を頼むのかなんて、居酒屋で考えたこともない。

いつも適当に頼む。

俺は何をやってるんだ…

と、また入り口の方に目を向けると、隣の席が埋まっていた。

金曜の夜だもんなぁ…とふと見ると、隣にいるのは真野さんだ!!!

あれ?俺の顔わかってない?  

「真野さん?」

急に声をかけられて驚いている。

この間の記憶、なかったんだな。

席を取っておこうと考えてくれていたらしい。

俺から誘ったのに…気の回し方が嬉しい。

真野さんが取ってくれた席に移動し、やっと2人きりの飲み会がスタートした。
< 71 / 116 >

この作品をシェア

pagetop