熟恋ージュクコイー
真野さんが時間を気にし始めたので、店を出る事にした。

成人しているとは言え、お子さんがいる方を、あまり長く引き留められない。

でもこの笑顔が見れなくなるのが嫌だ。

もう少し一緒にいたい、と言えたらどんなにいいか。

店を出て、駅まで一緒に歩く間、また誘ってもいいかと尋ねた。

「もちろん、お互いに時間が合えばまたぜひ一緒に飲みましょう」

この返事!!!

やったー!!

次のチャンスがある!!

と思った瞬間、道端で立ち止まってガッツポーズをしてしまった。

は、恥ずかしい。

恐る恐る真野さんを見ると、笑っている。

良かった、笑ってる。

とにかく嬉しくて、俺は大暴走を始めた。
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