君の優しい嘘。

ユキナ「…来世でも“絶対”にまた私を見つけて欲しいの。また会えるって約束して?…」

彼女はそう涙ながら言って僕の前で指切りをしようとした。

僕は意味が解らず唖然とする。

そんな僕を見ていつも物静かな彼女が

僕をただ真っ直ぐに見つめて、

ユキナ「お願い約束して…。」

と、もう一度言う。

僕は、彼女のその他の答えを絶対に認めないと

言わんばかりの瞳に負けて

彼女の頼りない細い小指に自分の小指を絡ませた。
< 21 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop