彼氏売買所
ロータリーが見える窓際の席に座り、無駄に大きなパフェを1つ注文して2人で食べることにした。


「なんでパフェ?」


運ばれて来たイチゴパフェを見てあたしはそう聞いた。


「これから仕事なんだから、カロリー取らないとダメでしょ」


そう言って、真由は長いデザートスプーンで上のクリームをすくい、口に運んだ。


「仕事か……」


その言い方は好きだった。


無駄にナンパをされにいくワケじゃない。


これはあたしに必要なことなのだ。


そう、自分に言い訳ができるから。
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