彼氏売買所
そう考えると、学生と付き合うよりもリスクは高かった。


「愛は心配しすぎなんだよ。付き合えるかもしれない相手をいきなり襲ったりしないって」


真由はそう言うけれど、そんなのわからない。


相手に付き合う気が無ければ、もしもということだってあるかもしれない。


そんな事をグルグルと考えていると、真由に背中を叩かれた。


「もしかして愛、付き合ったことないとか?」


突然そう聞かれてあたしは思わずその場に立ち止まってしまった。


「え、本当に?」


立ちどまったあたしを見て真由は徐々に目を見開いて行った。


「あたしに釣り合う人が現れないから」


あたしはやっとの思いでそう言った。
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