彼氏売買所
真由、早く来て!


目の前にいる啓太郎ではなく、心の中で真由を呼んだ。


啓太郎が3人の男を相手にして勝てるとは思えない。


「彼女を話せ」


啓太郎は荒い呼吸でそう言った。


それだけで笑い者にされている。


「仕方ない、とりあえずその男をどうにかしてからにするか」


西田さんがそう言い、あたしの手を離した。


その瞬間、あたしは勢いよく立ち上がり西田さんの手を引いて駆け出していた。
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