彼氏売買所
そう言って照れくさそうにうつむく。


あたしは呆れながらも笑顔を浮かべていた。


ちょっと変だけど、啓太郎に比べれば可愛いものだ。


眼鏡の奥の目は大きくて可愛いし、バイトのための彼氏なのだと思えば、我慢できる範囲だ。


「そっか。隼人君ってそう言う所がすごいよね」


あたしは両手を胸に当ててそう言った。


「そ、そうかな」


隼人は照れて真っ赤に染まっている。


いかにも女馴れしていなさそうな雰囲気だ。


そんな隼人が自分から告白をしたのだから、相当な覚悟だったことだろう。
< 17 / 281 >

この作品をシェア

pagetop