彼氏売買所
☆☆☆

しばらくそうして何もせずに目を閉じていたら、玄関のチャイムが鳴り響いた。


あたしは目を開けて、ジッと耳を澄ませた。


出るつもりはなかったけれど、立てつづけに鳴らされるチャイム。


こんな時間に誰だろう。


目覚まし時計の針は朝の10時を指している。


どうせ回覧板かなにかだろう。


そう思い、チャイムを無視して目を閉じる。


すると今度はスマホが震えた。


床に置いていたスマホは激しく音を立てて、あたしはまた目を開けてしまった。


全く、なんなんだろう。
< 225 / 281 >

この作品をシェア

pagetop