彼氏売買所
☆☆☆

月曜日、学校へ到着して机の中を確認すると、3枚のラブレターが入れられていた。


こういうことも、もう日常茶飯事になっていた。


だから教科書やノートなどを机にしまう前に、一旦中を確認するのだ。


3枚のラブレターはどれも真っ白な封筒に入れられていて、いかにも男らしく、簡素なものだった。


「今日もモテモテだね」


突然頭上から聞こえて来た声に顔を上げると、そこには真由が立っていた。


今教室へ入って来たばかりのようで、まだ鞄を肩から下げている。


あたしは咄嗟にラブレターを机の中にしまい、真由から視線を外した。
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