彼氏売買所
「面接とか、どうするんだろう」


ふとそう呟いた。


普通のバイトなら面接があってはじめて成立する。


もちろん、あたしは面接も未経験だった。


「う~ん。お母さんに相談してみようかなぁ」


そう呟いてみるものの、成績の悪いあたしがバイトをするなんて申し出て許可が下りるかどうかわからない。


「そっか、そもそもそこからが問題なんだった」


立ちはだかる壁に気が付いて、大きくため息を吐き出した。


両親の説得と学校からの許可がないと、バイトはできない。
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