彼氏売買所
☆☆☆
隼人を売って得たお金は手つかずだ。
10万円は大金で、簡単には手に入らないとわかっている。
けれど、家の借金を前にすると10万円なんてちっぽけなお金だった。
ちょっとの足しにもならない。
これを両親に渡して、仮に受け取ってもらう事ができたとしても、すぐに消えて行ってしまうお金だ。
まだまだお金が必要だった。
「ちょっと、いいかな」
放課後、昇降口へと向かう途中、後ろから声をかけられてあたしは立ち止まった。
振り返るとA組の小林晴(コバヤシ ハル)が立っている。
晴は中学時代からの同級生で、背が高くて綺麗な顔をしているため女子生徒たちから人気があった。
「なに?」
隼人を売って得たお金は手つかずだ。
10万円は大金で、簡単には手に入らないとわかっている。
けれど、家の借金を前にすると10万円なんてちっぽけなお金だった。
ちょっとの足しにもならない。
これを両親に渡して、仮に受け取ってもらう事ができたとしても、すぐに消えて行ってしまうお金だ。
まだまだお金が必要だった。
「ちょっと、いいかな」
放課後、昇降口へと向かう途中、後ろから声をかけられてあたしは立ち止まった。
振り返るとA組の小林晴(コバヤシ ハル)が立っている。
晴は中学時代からの同級生で、背が高くて綺麗な顔をしているため女子生徒たちから人気があった。
「なに?」