彼氏売買所
真由の外見からいってモテるのは当然だったけれど、真由本人は断ると言う事をしないのだ。


今まで何十人という人数と付き合ってきている。


「真由はその内刺されるよ」


あたしは真剣な表情でそう言った。


あたしよりも真由の方が怨まれていそうだ。


「そんなことないよ、大丈夫」


真由は能天気そうにそう言って、空を見上げた。


パラつていた雨はやんできている。


思ったよりも振らなかったようだ。


あたしは傘をたたんで歩き出そうとしたが、その腕を真由が掴んで引き止めて来た。
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