惚れ薬
それからあたしと真弥は初美が稼いだお金が新しいバッグを1つずつ購入した。


1人1万5千円しか使えないからそれほど高価なものは買えないけれど、まぁまぁの収穫だ。


「青花、そろそろ帰らなきゃいけないんじゃない?」


デパートから出た時、真弥がスマホで時間を確認してそう言った。


横からスマホを見ていると、時刻は夜の8時を過ぎている。


門限は8時だから、もう過ぎていることになる。


けれどあたしは気にしなかった。


「全然平気。オールだってかまわないよ」


そう言うあたしに真弥は驚いた顔をした。
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